Guide / Instagram for Local Clinics

整骨院のインスタ集客は、何から始めるか。
開院直後からできる「最初の90日」の3つのこと

2026.09.26

土曜の朝、佐賀県内の整骨院オーナーとの画面共有を閉じたところで、この記事を書いている

土曜の朝9時。佐賀県内で整骨院を営むオーナーと、パソコンの画面越しに向き合っていた。話していたのは、来月から本格的に始めるInstagramの運用について。開院から半年、施術中の写真を月に4〜5回投稿してきたそうだが、フォロワーは120人ほどで止まっていた。何より、DMで「予約したい」という連絡が来たことは、まだ一度もなかった。

この記事で書くのは、整骨院・接骨院がInstagramを使って来院予約につなげるとき、最初の90日で何をすればいいかだ。ManyChat(マンチャット、Instagramの自動返信を組む仕組み)の構築を125社で重ねてきたSUICSが、実際に見てきた整骨院の現場をもとに、順番を決めて説明する。結論を先に言うと、最初にやるべきことは「投稿を増やすこと」ではない。フォロワーの数を追いかける前に、来院につながる小さな仕組みを1つだけ作ることだ。

そのオーナーが困っていたのは、投稿の中身ではなかった。「何を撮るか」はある程度決まっていたし、写真も丁寧に撮れていた。足りなかったのは、その投稿を見た人が「じゃあ予約してみよう」と思ったときに、迷わず進める入り口だった。プロフィール欄には電話番号が書いてあったが、それだけだった。

施術の合間に投稿を考える時間はほとんどないという話も、その場で聞いた。整骨院の1日は、予約と予約の間が数分しか空かないことも多く、SNSにまとまった時間を割くのは現実的ではない。だからこそ、この記事で説明する90日は、毎日長い時間をかける前提では組んでいない。1日にかける時間は10分から15分ほどを目安にし、その代わりに「何をやるか」を先に決めておくことで、考える時間そのものを減らす設計にしている。

フォロワーの数より先に、決めておくこと

整骨院のInstagramで最初につまずきやすいのは、「フォロワーを増やすこと」を目標にしてしまう点だ。フォロワーが増えても、その人たちが来院しなければ、経営には結びつかない。最初に決めておきたいのは、フォロワーの数ではなく「見た人が、迷わず予約に進める状態を作る」という1点だけだ。

Instagramには、お店やサロン向けの「プロアカウント」という無料の設定がある。切り替えると、プロフィール欄に電話番号や地図へのボタンを置けるようになり、投稿がどれくらいの人に届いたかを見る画面(インサイトと呼ばれる)も使えるようになる。この基本の仕組みは何年も変わっていないので、まだプロアカウントに切り替えていない場合は、最初の作業としてここから直しておく。インサイトの画面は、どの投稿がよく見られているかを数字で確認できるので、「なんとなく反応が良い気がする」ではなく、実際の数字を見てから次の投稿の型を決める習慣にも使える。

ここに、コメント欄に反応して自動でDMを送る仕組みを組み合わせると、投稿を見た人が予約の一歩手前まで、人の手を介さずに進めるようになる。ここまでが「最初の90日」の目的地だ。90日という区切りは、1人で運用しながらでも、プロフィール・投稿・フォローという3つの土台を順番に固めていける期間として置いている。

整骨院・接骨院は、他の業種以上に「言葉の選び方」に気をつかう業種でもある。「絶対に良くなります」「必ず治ります」のような言い切りは、実際に来院した人の感じ方と食い違ったときに、信頼を落とす原因になる。投稿やハイライトで体験談を紹介するときは、「個人の感想です」の一言を添えるなど、事実の範囲で書く姿勢を最初から投稿の型に組み込んでおく。Before・Afterの写真を使う場合も、写っている人の同意を毎回きちんと取ることと、「同じ結果を保証するものではない」と分かるように書き添えることを忘れない。丁寧な言葉づかいは、遠回りに見えて、長く通ってくれる人との信頼関係を作る一番の近道になる。

最初の90日でやる3つのこと

90日を3つに区切り、1か月ごとに1つずつ土台を作っていく。焦って全部を同時にやろうとしないことが、1人で運用を続けるコツだ。3つを同時に始めると、どれも中途半端なまま次の作業に気を取られてしまい、結局どこにも仕組みが残らない、ということが起きやすい。1つずつ確実に積み上げるほうが、遠回りに見えて早い。

0〜30日目
プロフィールと、投稿の型を3つに決める
最初の30日でやることは2つだけ。1つ目は、プロフィール欄の整備。プロアカウントに切り替え、業種のカテゴリを「整骨院」や「接骨院」に設定し、電話番号か地図へのボタンを表示させる。ハイライト(プロフィールの下に並ぶ、ストーリーズをまとめておける機能)には「初めての方へ」「施術の流れ」「アクセス」の3つを最低限用意する。カテゴリや連絡先ボタンの設定は、プロフィール編集の画面から数分で終わる作業なので、最初の週にまとめて済ませてしまうとよい。2つ目は、投稿する内容を「症状の説明」「施術中の様子」「院内の雰囲気」の3つの型に絞ること。型を決めておくと、次に何を撮ればいいか毎回迷わずに済む。
やること
プロフィール整備
ハイライト
まず3枠
投稿の型
3種類に絞る
31〜60日目
保存される投稿と、コメントからDMへの入り口を作る
次の30日でやるのは、「保存したくなる投稿」を増やすことと、コメント欄からDMにつながる入り口を作ることだ。症状の説明は、「肩こりが辛いときにやってはいけない姿勢」のように、見た人が後で読み返したくなる中身にする。そのうえで、投稿の最後に「気になる方はコメントに『予約』と書いてください」のような一言を添え、コメントに書かれた言葉に反応して自動でDMが届く仕組みにつなげる。合言葉は複数用意せず1つに絞っておくと、後から「送れない」という不具合が起きたときにも、原因を探す場所が絞られて直しやすい。DMの中身は、いきなり予約を迫るのではなく、空いている時間帯の確認方法を案内するところから始める。返信までの時間が空きすぎると、せっかく興味を持ってくれた人の熱が冷めてしまうので、DMを毎日1回は確認する時間を、自分の予定に先に組み込んでおくとよい。
投稿の狙い
保存されること
コメント
合言葉を1つ決める
DMの中身
空き状況の案内から
61〜90日目
来院した後のフォローで、次の予約につなげる
最後の30日は、新しく来た人を、数字ではなく「関係」として扱う期間にする。来院した人には、施術の後に「今日はありがとうございました」の一言と、次に来る目安をDMで送る。数回通ってくれた人には、口コミを書いてもらえるかを、無理のないタイミングで尋ねる。この積み重ねが、フォロワーを増やす以上に、通い続けてもらう力になる。90日が終わる頃には、プロフィール・投稿・フォローという3つの土台が、1人でも回せる形になっているはずだ。口コミをお願いするときは、良い内容を強要するような言い方は避け、「率直な感想でかまいません」と伝えるところまでを、フォローの型に含めておく。
来院後
お礼のDM
数回通った人
口コミをお願い
90日後
3つの土台が完成
フォロワーの数より、来院につながる入り口があるかどうか。
最初の90日で作るのは、その入り口だけでいい。
The first 90 days, one step at a time
最初の90日ロードマップ——土台・投稿・フォローの順番で作る
Day 0 Day 30 Day 60 Day 90 0〜30日目 プロフィールと 投稿の型を決める 31〜60日目 保存される投稿と DMへの入り口 61〜90日目 来院後のフォローで 次の予約につなげる 90日後 3つの土台が 1人で回る形に 結論 フォロワー数を先に追わない。土台(プロフィール)→投稿→フォローの順に、 1か月に1つずつ作る。同時に全部をやろうとしないことが続けるコツ。 注意 投稿を増やすだけでは予約は増えない。プロフィールに「予約の入り口」が なければ、投稿を見た人はそこで止まってしまう。

投稿を30本続けても、DMが0件だった理由

以前、佐賀県内の別の整骨院と一緒に、開院から3か月分のInstagramを見返したことがある。施術中の写真を中心に、30本近く投稿を続けていたが、DMでの問い合わせは0件のままだった。原因は投稿の質ではなかった。プロフィール欄に電話番号はあったが、Instagramの中だけで完結する「予約の入り口」がなかったことが、一緒に見返して初めて分かった。プロアカウントへの切り替えと、コメントから自動でDMにつながる入り口を足しただけで、投稿の内容はほとんど変えていない。

この整骨院の例からわかるのは、投稿を増やすことより先に直すべき場所があるということだ。フォロワーが少なくても、来院につながる入り口さえ整っていれば、最初の一歩は踏み出せる。90日という期間は、その入り口を落ち着いて作るための時間として使ってほしい。

90日を過ぎたら終わり、というわけでもない。月に1回、プロフィールの内容と、コメントからDMにつながる合言葉が今も正しく動いているかを見返す時間を作っておく。Instagramの表示のされ方は少しずつ変わることがあるので、一度作った仕組みをそのままにせず、月1回の見返しを習慣にしておくと、途中で入り口が壊れていることに早く気づける。

SUICS SCHOOL — 実践ガイド
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解決できる悩み:「何を投稿すればいいか分からない」「フォロワーはいるのに予約につながらない」「コメントからDMにつなげる作り方が分からない」「1人で運用しているので、手順を1つずつ確認したい」。SUICSが整骨院の現場で確認してきた設計をもとに、必要な手順だけをまとめたガイドです。
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整骨院のInstagram、何から手をつければいいか分からない

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