Case Study 05 — Custom House Builder

注文住宅メーカーのManyChat構築|
資料請求後の追客を仕組み化し成約率を上げる全7ステップ

125社実績
業種注文住宅メーカー(地域工務店〜中規模ハウスメーカー)
エリア静岡(佐賀・全国にも横展開可)
使用ツールManyChat + Instagram DM + LINE公式アカウント + MA(CRM)+ 資料請求フォーム
構築期間初期設計+実装で約4〜6週間、運用調整に2〜3ヶ月
主な成果(レンジ)資料請求後の離脱「大幅削減」/ 営業介入の精度「劇的向上」/ 見学会→契約成約率「2倍以上」

このケースの全体像

注文住宅は数千万円〜億単位の超高単価B2C商材で、検討期間は半年から2年と長期にわたります。営業の現場で最も苦しいのは「資料請求はもらえるが、その後の追客が属人的で離脱が多い」「お客様の温度感が見えず、営業が空振りする」という2つの課題です。

このケースでは、ManyChat × Instagram DM × LINE公式 × MAの組み合わせで「資料請求後の長期追客を自動化」「本気度をタグ付けして可視化」「最高熱量の瞬間に営業マンが介入する仕組み」を構築しました。営業マンの稼働時間を「冷やかし対応」から「本気顧客との深い商談」に再配分する設計です。

本記事では実装した全7ステップを、住宅業界特有の長期検討フローを踏まえて公開します。リフォーム・不動産・高額家具・高単価B2C事業にもそのまま応用可能です。

Before / After

Before(導入前)
  • 資料請求後の追客が属人的で離脱が多い
  • 営業マンの温度感判断にバラつき
  • 「いつ電話していいか」分からず空振りが頻発
  • 見学会への誘導も口頭依頼で機会損失
  • 長期検討者を放置して他社流出
After(構築後)
  • 資料請求後3ヶ月の追客が完全自動化
  • 本気度タグで「今動くべき顧客」が一目で分かる
  • 営業介入のタイミングが優先リストで明確化
  • 見学会誘導もタイプ別に自動配信
  • 長期検討者も2年間の継続育成で機会損失ゼロ

実装の全7ステップ

注文住宅メーカーの現場で動いている設計を、ManyChat内の操作レベルまで含めて公開します。

Step 01

Instagram投稿のキーワードコメントを「家づくり相談の入口」にする

なぜこのステップが必要か
注文住宅を検討するお客様は「平屋」「ZEH」「自然素材」「子育て」など、具体的なテーマで情報を集めています。施工事例の投稿に対して「気になる」「資料請求」というアクションをコメントで受けると、Webサイトの資料請求フォームに飛ばすよりも、心理的ハードルが大幅に下がります。Instagram内で完結する導線が、若い世代の家づくり層には最も自然です。
具体的にManyChatでどう組むか
施工事例の投稿(平屋編・ZEH編・自然素材編など)のキャプションに「コメント欄に『資料』と書いてください、無料の家づくりガイドをDMでお送りします」と明記。
ManyChat側の設定:
InstagramComments 機能で、対象投稿を指定
② キーワード「資料」「気になる」「平屋」「ZEH」などをテーマ別に登録
③ キーワード検知 → 自動DM開始フローを設定
④ 初回DMは「コメントありがとうございます」+家づくりガイド(PDF)プレゼントのボタン1つ
⑤ ガイドを受け取るタップで、お客様に「家づくり潜在層」のタグを自動付与
対象アカウントは「Instagramビジネスアカウント」かつManyChat接続済みであることが必須。
つまずきやすいポイント
注文住宅の場合、最初のDMでいきなり「見学会へ」を出すと離脱します。無料PDF(家づくりガイド/失敗事例集/コストダウンチェックリストなど)を必ず最初にプレゼントし、お客様の側に「先にもらった」というReciprocity(返報性)を作るのが鉄則です。
このステップの効果
施工事例投稿を見て「いいな」と思った瞬間に、コメント1つで自動的に家づくり潜在層リストに登録されます。Webサイトの資料請求フォームより5〜10倍の反応率が見込めます。
Step 02

DM内で「家族構成・建築時期・予算感」の3問ヒアリング

なぜこのステップが必要か
注文住宅は家族構成・建築時期・予算感の3つで提案内容が全く変わります。最初の30秒で取得することで、後の事前教育のパーソナライズと、営業介入の優先順位付けに直結します。テキスト入力は離脱を呼ぶので、すべてボタン選択で完結させます。
具体的にManyChatでどう組むか
Step 1の初回DMの直後、3問のヒアリングを Quick Reply ボタン で展開:
Q1「ご家族構成は?」→ ボタン4択:夫婦のみ/子1人/子2人以上/3世代
Q2「建築時期のご希望は?」→ ボタン4択:1年以内/1〜2年/2〜3年/まだ未定
Q3「ご予算感は?」→ ボタン4択:2,500万円以下/2,500〜3,500万円/3,500〜5,000万円/5,000万円以上
各ボタンに対応する Custom FieldTag を自動付与(例:family-coupletiming-1yearbudget-3500-5000)。
冒頭に「30秒で完了します」と明示。3問とも完了したお客様には 本気度Lv.1 タグも自動付与します。
つまずきやすいポイント
「予算」を最初に聞くと離脱が増えると思われがちですが、注文住宅の場合は逆です。「自分に合った提案がほしい」と思っているお客様は予算質問を歓迎します。ボタン選択でレンジを選ぶ形なら、テキスト入力より心理的ハードルが大幅に低くなります。
このステップの効果
取得した属性が、後の事前教育の精度と、営業介入の優先順位を決定します。「建築時期1年以内×予算明確」のお客様は、即営業介入候補になります。
Step 03

資料請求フォーム+住所登録で「紙資料の郵送」も組み込む

なぜこのステップが必要か
注文住宅は高単価商材なので、デジタル資料(PDF)だけでなく紙の資料が信頼の象徴になります。Instagram DMでPDFを渡しつつ、希望者には住所を登録してもらい紙資料を郵送する2段構えが効きます。紙資料の方が家族間で共有され、検討のきっかけが家庭内で生まれやすくなります。
具体的にManyChatでどう組むか
Step 2完了後のDMに、外部の住所登録フォーム(Googleフォーム/Tally等)のURLを設置:
① ボタン「紙の資料も無料でお届けします(クリック)」
② 外部フォームで「お名前・住所・連絡先・希望日時」を入力
③ フォーム送信後、自動で社内CRM(kintone/Salesforce/Notion等)に登録
④ ManyChatに戻る導線(フォーム完了画面に「DMで続きを受け取る」ボタン)でManyChatの24時間タイマーをリセット
紙資料の発送は、社内オペレーションで2営業日以内に発送、その旨をDMで通知します。
住所登録までしてくれたお客様には 本気度Lv.2 タグを自動付与します。
つまずきやすいポイント
「住所登録は重い」と感じるお客様もいるので、必ず「無理に登録しなくてもOK、DMだけでも家づくり情報をお届けします」と明示すること。
また、紙資料の発送が遅れると信頼を失います。社内オペレーションフローに「資料発送 = 2営業日以内」を明文化し、ManyChatの自動通知と連動させること。
このステップの効果
住所登録してくれたお客様は本気度が高く、見学会成約率も2倍以上になります。CRMへの自動登録で営業マンの手間も削減されます。
Step 04

24時間以内に「家づくり失敗事例+会社の信頼情報」を集中配信

なぜこのステップが必要か
注文住宅で最大の不安は「失敗したくない」です。お客様は数千万円の買い物に対して、後悔事例・失敗パターンを徹底的に調べています。ここで「自社の宣伝」より先に「家づくりの失敗事例」と「自社の信頼情報」を提供すると、「この会社は誠実だ」という印象が一気に作られます。
具体的にManyChatでどう組むか
Step 2で付与した Tag(家族構成・建築時期・予算)でフロー分岐させ、タイプ別の情報を24時間以内に配信:
予約完了直後(0時間目):「資料、ご請求ありがとうございます」+会社代表からのメッセージ動画
4〜6時間後:家族構成別の家づくり失敗事例3つ(例:子2人家庭で多い後悔TOP3)
12時間後:自社の保証制度・アフターサービス・施工実績
20〜22時間後:「お客様の声」動画+「見学会への招待」ボタン
最後の「見学会への招待」ボタンが次のアクションとなり、24時間タイマーをリセットしてStep 5へ繋がります。
配信は Delay ノードで時間制御、タイプ別の分岐は Condition ノードで Tag をチェックします。
つまずきやすいポイント
「失敗事例」を出すことに躊躇する経営者が多いですが、これが最も効きます。他社の失敗事例ではなく、自社が過去のお客様から学んだ反省と改善として伝えるのがコツ。誠実さが伝わり、信頼度が桁違いに上がります。
また、代表からの動画は完璧でなくてOK。スマホ撮影で「人柄」が伝われば充分です。
このステップの効果
資料請求段階で「他社と比較中」のお客様が、「この会社を本命候補にする」フェーズに移ります。見学会への参加率が大幅に向上します。
Step 05

見学会の誘導はLINE/メール → DMボタン押下で再起動

なぜこのステップが必要か
注文住宅は検討期間が半年〜2年と長期。Instagram DMの24時間ルールでは長期育成ができません。Step 4でLINE登録/メルマガ登録への誘導を実施し、その後の見学会案内・新着事例配信はLINE/メールが本軸になります。Instagram DMは「興味が再燃した瞬間」の再エンゲージ手段として残します。
具体的にManyChatでどう組むか
資料請求完了時にLINE登録への誘導を必ず実施(特典付き:例「家づくり成功10カ条PDF」)。
その後の運用:
① 月1回の見学会開催情報をLINEで配信
② エリア・物件タイプ別に配信を出し分け(家族構成タグを使用)
③ LINE内に「DMで詳細を受け取る」ボタンを設置
④ ボタンを押すとInstagram DMに戻り、ManyChatの24時間タイマーがリセット
⑤ DMで「見学会の詳細」「予約フォーム」「事前準備リスト」を配信
紙資料が届いた1週間後の「資料の感想を聞かせてください」DMで会話を再開させる手も有効です。
DM/LINE/メールの3チャネルを使い分けるのが現実解です。
つまずきやすいポイント
見学会案内を毎週送るとブロックされます。月1〜2回のペースで、お客様の建築時期タグに応じて配信頻度を変えること。「1年以内」のタグの方には月2回、「まだ未定」のタグの方には月1回、というように粒度を調整します。
このステップの効果
長期検討者を「他社へ流出させない」状態が作れます。2年後に建築タイミングが来た時に、第一想起される会社になります。
Step 06

見学会完了後の「本気度判定+営業介入タグ付け」

なぜこのステップが必要か
見学会の現場で「本気度の高いお客様」と「情報収集段階のお客様」を見極めることが、営業効率を最大化します。見学会後のヒアリング結果を即タグ化し、営業マンが「優先架電リスト」を毎日確認できる状態を作ります。これが注文住宅の成約率を決定的に左右します。
具体的にManyChatでどう組むか
見学会担当者が現場でiPadまたはスマホからManyChat管理画面にアクセスし、お客様の本気度を判定して手動タグ付与:
本気度Lv.3:建築時期・予算明確、即提案候補(営業マンが翌日架電)
本気度Lv.2:方向性は決まっているが時期検討中(2週間後にLINEフォロー)
本気度Lv.1:情報収集段階(月次のメルマガ配信のみ)
Lv.3のタグ付与をトリガーに、自動DMが発火:
- 当日中に「見学会のお礼」DM
- 翌朝に「個別相談予約」のボタン付きDM
- 営業マンへの社内通知(Slack/Chatwork)も同時発火
この一連のフローは見学会当日〜翌日(24時間以内)なので、Meta規制に引っかかりません。
つまずきやすいポイント
見学会担当者が「本気度判定」を主観で行うとバラつきます。判定基準を3項目程度に絞ったチェックリスト(例:建築時期1年以内/予算明確/土地確保済 → Lv.3)として明文化し、現場で迷わず判定できるようにすること。
また、Lv.3のお客様への営業介入は「翌日中」が鉄則。1週間後では他社に流れます。
このステップの効果
営業マンの稼働時間が「冷やかし対応」から「本気顧客との深い商談」に再配分されます。見学会→契約成約率が2倍以上に伸びます。
Step 07

長期検討者(半年〜2年)の継続育成はLINE/メールが本軸

なぜこのステップが必要か
注文住宅の真の収益は「2年検討して契約した1組」のお客様。長期検討者を放置せず、月1回の良質なコンテンツで関係を維持し続けることで、建築タイミングが来た時に第一想起される会社になります。LINE/メールが本軸、Instagram DMは興味が再燃した時の再起動チャネルとして使います。
具体的にManyChatでどう組むか
資料請求時点でLINE登録(Step 5で実施済み)。
LINE側の長期育成シナリオ:
毎月1回:施工事例の新作紹介(家族構成タグで出し分け)
季節ごと(年4回):家づくりお役立ち情報(季節別の住まいの注意点など)
年1回:見学会の特別招待(建築時期タグが近づいたお客様優先)
誕生月:個別メッセージ(営業担当者からの自筆風メッセージ)
建築時期タグが「1年以内」に変化したお客様には、自動でLv.3への昇格+営業マン通知が発火する仕組み。
どのタイミングでも「DMで質問する」ボタンを設置し、興味が高まった瞬間にInstagram DM側にも戻れる構造に。
つまずきやすいポイント
「営業色」を出すと2ヶ月で離脱されます。住まいに関するお役立ち情報を主軸にして、見学会案内は月1回程度に絞る。長期育成は「役に立つ情報を出し続ける」が最大の戦略です。
また、誕生月メッセージは営業担当者の手書き風(実際に手書きでも可)にすると、感情のつながりが生まれて成約後の紹介率も上がります。
このステップの効果
長期検討者の3〜4割が、1〜2年後に契約に至ります。これは導入前に「途中で他社流出」していた売上です。年間の総成約数が大きく安定し、営業マンの紹介ルートからの契約も増えます。

このケースから学べる3つの原則

原則1:高単価B2Cでは「先に与える」が成約への最短ルート。注文住宅のような高額商材ほど、最初のDMで自社宣伝より「失敗事例集」「コストダウンガイド」「失敗回避チェックリスト」を無料提供する。Reciprocity(返報性)が働き、お客様側から「相談したい」と言ってもらえる関係が作れます。

原則2:本気度の可視化が、営業効率を倍にする。見学会の現場でタグ付け基準を明文化し、Lv.1〜Lv.3で本気度を可視化する。営業マンが「翌日架電すべき優先リスト」を毎朝確認できる状態が、注文住宅の成約率を決定的に左右します。

原則3:長期検討者を放置しない仕組みが、年間総成約数を大きく伸ばす。「すぐ契約しない人」こそ、月1回の良質コンテンツで関係を維持し続ける。LINE主導の長期育成が、2年後の成約と紹介ルートを生み出します。

同じ仕組みが使える他業種

この注文住宅の「資料請求→本気度選別→営業介入→長期育成」の流れは、以下の高単価B2C業種にそのまま応用できます。

リフォーム・リノベーション:検討期間の長さと本気度判定の重要性が完全に同じ構造。

不動産売買(仲介・新築マンション):内見会→本気度タグ付け→営業介入の流れが応用可能。

高額家具・キッチンメーカー:ショールーム来店後の本気度判定と長期育成の構造が共通。

結婚相談所・婚活サービス:来店相談後のフォロー、長期検討者の関係維持の構造が同じです。

BtoB営業(システム導入・コンサルティング):問い合わせ後の温度感判定と最適タイミングでの介入が応用可能。

SUICSからのTips
注文住宅のManyChat構築で最も価値が出るのは「営業マンの稼働時間の再配分」です。冷やかし対応に消えていた時間が、本気顧客との深い商談に変わると、営業マン1人あたりの月間契約数が大きく伸びます。SUICSが提供するのは、機能の実装だけでなく「本気度判定基準の言語化」「営業現場のオペレーションフロー設計」「長期育成のコンテンツ設計」までを含む、住宅業界特有のセールスファネル全体です。機能だけ揃えても、営業現場のフローが変わらなければ成約率は伸びません。

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