Notes / Instagram

競合が“丸見え”になった。
他店の当たり投稿を、どう自店へ移すか

2026.08.09

土曜の朝、カフェで自分のダッシュボードを開いたら見慣れないタブが増えていた

先週の土曜、開店前のカフェでアイスコーヒーを待ちながら、いつものようにSUICSのInstagramのプロフェッショナルダッシュボードを開いた。週末の投稿の伸びをぼんやり眺めるだけのつもりだった。ところが、いつもの数字の一覧の下に、見慣れない項目が増えていた。「競合インサイト」。タップしてみると、比較したいアカウントを追加する画面が出てきた。試しに、自分がふだんから気になっていた同業のアカウントを1つ登録してみた。

次の瞬間、画面には相手のフォロワーの増え方、投稿の頻度、そしてリールと通常投稿のどちらが伸びているかまでが、期間を切り替えながら並んで表示された。これまで自分の手で相手のプロフィールを開き、投稿を1枚ずつ数えて「たぶんこの店は週3くらいで、リールが強いな」と推測していた作業が、公式の画面に数字として出てきた。氷が溶けるのも忘れて、気づけば10アカウントぶんを埋めていた。

Instagramは今、プロフェッショナルダッシュボードのなかに「競合インサイト(Competitive Insights)」という新機能を段階展開している。ビジネスアカウントやクリエイターアカウントが、自分で選んだ最大10アカウントを並べて比較できる仕組みだ。フォロワーの増加ペース、投稿頻度、リール・通常投稿・広告といった種別ごとのパフォーマンスまで、30日・60日・90日で切り替えて確認できる。これまで勘と手作業でやっていた競合リサーチが、公式データとして丸見えになったのだ。

今日は、この「競合が丸見えになった」変化が地方店舗・個人事業主にとって何を意味するのか、そして見えた数字を自店の集客につなげる3つのステップを、ManyChat構築125社の動線設計の現場から書いておく。見える化はゴールではない。見えた当たりの型を、コメントから自動DMへ落とす導線に変えて初めて、数字が売上に近づく。

何ができるようになったのか:他店の「伸び方」が数字で並ぶ

競合インサイトでできることを整理すると、大きく3つに分けられる。ひとつ目は、自分で選んだ最大10アカウントを並べて比較できること。相手にこちらを追加した通知は飛ばないため、気になる同業を静かに登録して観察できる。地域の人気店でも、少し離れたエリアの繁盛アカウントでも、自分が参考にしたい相手を自由に選べる。

ふたつ目は、比較できる中身が「フォロワーの増加ペース」「投稿頻度」「コンテンツ種別ごとのパフォーマンス」に及ぶこと。相手が1週間に何本上げているのか、リールと通常投稿と広告(ブースト投稿)のどれで数字を伸ばしているのか、といった運用の輪郭が見えてくる。しかも、いいね数を非表示にしているアカウントでも、投稿ごとのエンゲージメントの傾向は読み取れる仕様になっている。

みっつ目は、期間を30日・60日・90日で切り替えられること。ここが実務でいちばん効く。単発でバズった1本ではなく、90日という長さで安定して伸びている投稿の「型」が浮かび上がるからだ。たまたま当たった投稿と、繰り返し当たっている型は違う。長い窓で見ると、相手の勝ちパターンが手ぶれせずに見える。

ひとつ注意しておきたいのは、現時点では競合インサイトがMeta Verified(有料の認証バッジ)加入者向けに段階展開されている点だ。全アカウントに一斉に開かれた機能ではない。だからこそ、いま自分のダッシュボードに出ている店は、周りがまだ手作業で競合を眺めている間に、公式データで先に動ける立場にある。機能が全体に広がる前の今が、いちばん差がつく時期ということでもある。

なぜ店舗の集客に直結するのか:「観察」で終わると何も変わらない

競合インサイトの登場で、地方店舗や個人事業主が長年やってきた「勘のリサーチ」が公式データに置き換わった。これは大きい。人気店のプロフィールを開いて、投稿を遡って、「この店はこういう投稿が伸びてるっぽい」と推測していた作業が、数字で一目で分かるようになったからだ。同業10店を登録するだけで、地域の勝ちパターンの見取り図が無料で手に入る。

ただし、ここで多くの店が止まってしまう。数字を眺めて「へえ、あの店はリールが強いのか」と感心して終わる。観察は気持ちいいが、観察だけでは自店の予約もフォロワーも1人も増えない。見えたことと、動線が変わったことのあいだには、まだ距離がある。数字が見えるようになったのは入口であって、そこから自店の投稿と導線をどう組み替えるかが本番だ。

そしてもう一つ、忘れてはいけない前提がある。この機能で他店を見られるということは、自店も同じように見られているということだ。競合はこちらの投稿頻度や当たり投稿を、同じ画面で観察できる。だから「当たった投稿の型」を隠すよりも、当たった投稿から確実にコメントとDMを取りにいく設計へ振り切ったほうが強い。見た目の型は真似されても、その投稿から伸びるDMの動線と、そこに集めたリストは真似できないからだ。SUICSがManyChat構築125社でやってきたのは、まさにこの「観察された先で回収する」側の設計だった。

見えた数字を集客に変える3ステップ

ここから、競合インサイトで見えた数字を、実際に自店の集客へ落とす手順を3つに分けて書く。特別なツールは要らない。今のInstagramの標準機能と、コメントからDMへ落とす仕組みだけで組める。カフェで10アカウントを埋めたあと、自分が実際にやった順番でもある。

Step 01
伸びている同業を10アカウント登録し、90日で「当たりの型」を1つに絞る
所要:10アカウント登録と観察で1時間前後
まず、参考にしたい同業や近い業種のアカウントを10個登録する。次に期間を90日に切り替え、フォロワーの増え方と投稿種別を見比べて、安定して伸びている店を2〜3店に絞る。そこから、その店に共通して当たっている投稿の型を1つだけ言葉にする。たとえば「ビフォーアフターを1枚目に置くリール」「お客さんの声を文字だけで見せる通常投稿」といった具合だ。1本のバズではなく、90日で繰り返し当たっている型を選ぶのがコツになる。真似する対象は写真そのものではなく、伸びている投稿の骨組みだ。
道具
競合インサイト
期間
90日で観察
狙い
当たりの型
Effect
競合リサーチ:手作業で1枚ずつ推測 → 公式データで型を1つに特定
Step 02
当たりの型を、自店の素材に「翻訳」して1本作り直す
所要:型に沿った投稿を1本作るのに1〜2時間
絞り込んだ型を、そのまま真似るのではなく自店の素材へ翻訳する。他店がビフォーアフターのリールで伸びているなら、自店の商品やサービスで同じ骨組みの1本を作る。1枚目の見せ方、話す順番、字幕の位置といった型の部分だけを借りて、中身は自分の店の実物に差し替える。ここで大事なのは、いきなり10本作らないこと。まず1本だけ型どおりに作り、自分のアカウントで数字が動くかを試す。競合インサイトで見た他店の反応と、自店で出た反応を見比べれば、その型が自分の客層にも効くのかが判断できる。
借りる
投稿の型
差し替え
自店の実物
まず
1本で検証
Effect
投稿づくり:ゼロから毎回考える → 当たる型に自店の素材を載せる
Step 03
翻訳した投稿に、コメント→自動DMの導線を必ず仕込む
所要:キーワード分岐の設定で1時間前後
ここが競合との決定的な差になる。型を借りて作った投稿に「『欲しい』とコメントで、詳しい内容をDMで送ります」と一文を添え、特定キーワードのコメントに反応して自動でDMを返す仕組みをつなぐ。他店の当たり投稿を観察して同じ型を作れる店は増えるが、その投稿から確実にコメントを引き出しDMでリスト化する店はまだ少ない。見た目の型は丸見えでも、DMの動線とそこに溜まるリストは相手からは見えない。まずはInstagram DMのキーワード分岐だけの低コスト構成で十分に回る。当たった投稿を、次の告知が届く資産に変えていく一手だ。
入口
当たり投稿
きっかけ
コメント
着地
自動DM資産化
Effect
当たり投稿:見て終わりの1本 → コメントからDMへ落ちる集客の入口
丸見えになったのは「他店の当たりの型」。
丸見えにならないのは、その投稿から伸びる
DMの動線と、そこに溜まるリスト。
Observe, Translate, Capture
競合インサイトを集客に変える3ステップの流れ
OBSERVE → TRANSLATE → CAPTURE STEP 01 90日で伸びる型 10店を並べて観察 STEP 02 自店の1本 型を借り実物に翻訳 STEP 03 コメント→自動DM DMでリスト化 =資産として残る 他店から丸見え 投稿の型(真似される) DM動線・リスト(見えない) 型は丸見えでも、回収の仕組みは自店だけの資産として残る

機能は毎シーズン増える。だから「観察→回収」を仕組みにする

競合インサイトの登場は、Instagramのプロフィール周りが毎シーズン形を変えている流れのなかの一つだ。グリッドの並び替え解禁、営業時間バナーのテスト、ハイライトの専用タブへの移動——ここ数ヶ月だけでも、店舗が使える道具は次々に増えている。競合の数字が見える機能もその一つで、これからも「見える情報」は増えていく。問われるのは、増えた情報を眺めて終わるのか、自店の動線を組み替える材料に変えられるのか、その一点だ。

SUICSがManyChat構築125社でやってきたのは、この「観察して終わり」を「観察して回収する」に変える設計そのものだ。ツールを売るのではなく、「お客さんの足がどこで止まり、どのきっかけでDMに動くか」という動線を商品にしている。だから他店の当たりの型が丸見えになっても、それを自店の投稿へ翻訳し、コメントを引き金にDMへ落とし、リストとして残すところまでを、店ごとに組み立てられる。今回の競合インサイトも、慌てて張り合う話ではなく、見えた型を自分の回収の仕組みに載せ替える整理の話だ。

ここで気をつけたいのは、10店の数字を見て焦って投稿を量産しないこと。触るのはいつも「当たる型を1つに絞り、その1本にDM動線を仕込む」という一点でいい。見えた情報が増えるほど、あれもこれもと手を広げたくなるが、型を1つ選んで回収の仕組みに載せる癖がつくと、Instagramが次に何を見せてくれても、慌てずに材料として使えるようになる。カフェで10アカウントを埋めた自分も、結局やったのは型を1つ選んで、いつものコメント→自動DMに載せ替えただけだった。

グリッド先頭を看板に組む具体的な並べ替えは 「Instagramグリッド並び替え解禁|先頭3枚を“看板”に組む並べ替え設計」 記事に、当たり投稿から集めた濃い層を資産にする動線は 「一斉配信チャンネルは濃い100人を資産化する装置」 記事にまとめてある。今回の観察→回収と合わせて読むと、当たった1本を売上に近づける打ち手がひと通り揃う。

SUICS Service — Instagram集客 / ManyChat構築
競合インサイトで見えた「当たりの型」、回収の仕組みまで組み立てます。
解決できる悩み:「競合の数字が見えるようになったが、自店にどう活かせばいいか分からない」「他店の当たり投稿の型を、自分の店の素材に翻訳したい」「当たった投稿からコメント→自動DMでリスト化したい」「観察して終わりから抜け出して、集客につなげたい」「まずは低コストのキーワード分岐だけで始めたい」。競合の観察から、当たりの型の翻訳、コメント→自動DMの動線構築、リストの資産化まで、ManyChat構築125社の現場知見で伴走します。
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