Notes / Instagram Marketing

Editsに“AI下書き編集”First Draft登場、
編集で止まる人がリールを量産する3ステップ

2026.08.31 ・ Instagram集客

土曜の午後、カメラロールに眠る「未投稿の動画47本」を見せてもらった

8月最後の土曜の午後、佐賀市内のカフェで、クライアントの雑貨店オーナーとスマホを挟んで座っていた。「撮ってはいるんですよ」と言いながら見せてくれたカメラロールには、店内の新商品、ラッピングの手元、開店前の棚づくり——動画が47本並んでいた。投稿されたのは、そのうち3本だった。

44本は、編集を待ったまま眠っていた。切って、並べて、テロップを乗せて、音を合わせる。その作業を想像した瞬間に手が止まり、「今度の休みにやろう」が3週間続く。撮影はできるのに、編集で止まる。この店に限らず、リール運用が続かない店舗のカメラロールは、だいたい同じ景色をしている。

その44本に、追い風が吹いた。2026年8月25日、Instagramの公式動画編集アプリ「Edits」に、新機能「First Draft」が発表された。クリップを選んで渡すだけで、AIが「最初の編集」=たたき台を自動で組み立ててくれる機能だ。今日は、この機能で何が変わるのかと、編集で止まっていた人がリールを量産体制に切り替える3ステップを書いていく。

First Draftは「完成品を作るAI」ではなく「最初の一手を代行するAI」

First Draftの仕組みは単純だ。Editsの中で、使いたいクリップ(撮影素材)を選ぶ。するとAIがクリップを解析して、カットの順番、切るポイント、つなぎを組んだ「編集の下書き」を自動で作る。ユーザーはゼロのタイムラインからではなく、すでに形になったたたき台から編集を始められる。あわせてEditsには、素材をフォルダで整理する「Folders」機能もテスト中で、撮りためた素材の管理から下書きまでが公式アプリの中で完結する流れができつつある。

ここで押さえておきたいのは、First Draftは「完成品を作るAI」ではないということ。名前の通り、あくまで「最初の下書き」だ。お店の売りをどのカットで見せるか、冒頭の1秒に何を置くか、といった判断は残る。ただ、リール編集でいちばん重いのは、実はその判断ではない。白紙のタイムラインを前に、どこから手をつけるか考える「最初の一手」だ。書類仕事で例えるなら、白紙から書くのと、下書きを直すのとでは、着手のハードルがまるで違う。First Draftが代行するのは、まさにそこになる。

Editsは無料の公式アプリで、8月にはPC版も使えるようになっている。PC編集の詳細は 「Instagram公式Editsが“PC編集”解禁」 の記事に書いた通りだ。つまり「撮る→整理する→AIが下書き→人が仕上げる」までが、追加費用ゼロで揃ったことになる。編集外注に月数万円払っていた店舗は、その前提から見直せるタイミングだ。

もう1つ、公式アプリの中に下書き機能が入った意味は大きい。これまでも編集を楽にするアプリは山ほどあったが、別アプリで書き出してから投稿する手間と、音源や仕様の食い違いが、続かない原因になっていた。Editsなら素材の整理から下書き、仕上げ、投稿までが同じ場所で終わる。「アプリを行き来しているうちに面倒になってやめた」という、いちばん多い脱落パターンが構造ごと消える。

編集で止まっていた人が量産体制に切り替える3ステップ

ManyChat構築で125社のInstagram運用を見てきた経験から言うと、First Draftのような機能は「導入した店」と「導入して仕組みに組み込んだ店」で差がつく。機能を触るだけで終わらせず、週の運用に落とすための3ステップを書く。

Step 01
「編集しない前提」で素撮りをためる撮影ルールを決める
所要:日々の営業中に1本30秒/道具はスマホだけ
AIに下書きを任せる前提だと、撮影のルールが変わる。凝ったカメラワークは要らない。縦位置で、1シーン1クリップ、1本15〜60秒。仕込み・接客の手元・商品が並ぶ瞬間など、営業中の「動きがある場面」をそのまま撮る。Editsのフォルダ機能で「新商品」「店の日常」「お客さま対応」のように分けておくと、後工程が軽くなる。作り込まない素材が伸びる流れは、「生コンテンツの時代」宣言の記事で書いた通り、Instagram自身が公言している方向性だ。
撮る
縦・1シーン1本
長さ
15〜60秒
整理
Foldersで3分類
Step 02
週1回、First Draftに下書きを任せ、人は「3箇所」だけ直す
所要:週1回30分〜1時間/毎日編集しない
編集は毎日やらない。週1回、ためたクリップをFirst Draftに渡して、下書きを複数本まとめて作らせる。人が手を入れるのは3箇所に絞る。1つ目は冒頭1秒——スクロールの指を止めるカットが先頭に来ているか。2つ目はテロップ——「誰向けの何の動画か」が最初の2秒で文字でも分かるか。3つ目は尺——迷ったら短い方に切る。この「直す箇所を先に決めておく」やり方にすると、下書きを前にあれこれ悩む時間が消えて、1本あたりの仕上げが5〜10分で終わるようになる。
直す1
冒頭1秒
直す2
テロップ
直す3
尺を短く
Step 03
浮いた編集時間を、投稿の「出口」=DM導線の設計に回す
所要:初回設計に1〜2時間/以降は自動で回る
ここがいちばん大事なところだ。編集時間が減ると、多くの人は「もっと投稿を増やそう」と考える。だが投稿は入口でしかない。リールを見た人が「気になる」と思った瞬間に、コメント1つで詳細がDMに届く導線——ここまで作って、はじめて投稿が売上につながる。キャプションに「『気になる』とコメントで詳細をDMします」と1行入れて、コメントに反応する自動DMを組む。編集をAIに渡して浮いた週数時間は、この出口の設計と改善に使う。投稿を増やす競争より、1本の投稿から確実に会話を生む設計の方が、地方の店舗には効く。
入口
リール投稿
合図
コメント1語
出口
自動DMで詳細
編集の「最初の一手」はAIに渡す。
人が握るのは、冒頭1秒と、
投稿の先にあるDMの出口。
Reel Production Line
First Draft時代のリール量産ライン
毎日 素撮り / 営業中に1シーン1クリップ 縦位置・15〜60秒・Foldersで3分類して貯める 週1回 First Draft / AIが編集の下書きを自動生成 クリップを渡すだけ。白紙のタイムラインから始めない 週1回 人が仕上げ / 直すのは3箇所だけ 冒頭1秒・テロップ・尺。1本5〜10分で完了 自動 出口 / コメント→自動DMで会話がはじまる 浮いた編集時間は、この導線の設計と改善に使う SHOOT → AI DRAFT → FINISH → DM

AIの下書きに任せてはいけない、たった1つのもの

First Draftの登場で、「編集ができないから投稿できない」という言い訳は成立しなくなっていく。ただし、注意点も書いておきたい。AIの下書きは、素材の中から「映像としてつながりのいい並び」を作るのは得意でも、「この店が誰に何を売りたいか」までは知らない。たとえば美容室の動画なら、AIはビフォーアフターの一番きれいなカットを選ぶかもしれないが、「初めての来店が不安な人」に刺さるのは、施術中の会話の空気だったりする。狙いを決めるのは、店を知っている人間の仕事として残る。

もう1つ。編集が楽になると投稿本数は確実に増える。そのとき伸び方を分けるのは、1本ごとの完成度ではなく、視聴からDMまでの設計だ。リールが最後まで見られる作り方は 「リール3分時代の集客設計」 の記事で書いたので、量産に入る前に一度読み返してほしい。

週の運用イメージも書いておく。月曜から金曜は、営業の合間に30秒の素撮りを1〜2本。土曜の朝に30分だけ席について、First Draftに下書きを作らせ、3箇所直して3本仕上げる。予約投稿で週3本を並べたら、残りの時間はコメントに反応する自動DMの返信文とボタンを1つ改善する。これで「週3本投稿+導線改善」が、週1時間以内に収まる。編集に丸1日かけていた頃と比べれば、続けられる形になったと実感できるはずだ。

冒頭の雑貨店オーナーには、その場でEditsを入れてもらい、まず眠っていた44本をフォルダに分けるところから始めてもらった。「編集しなきゃ」が「直すだけでいい」に変わると、表情が変わる。撮る力はもうある。止まっていたのは、最初の一手だけだった。

SUICS Service — Instagram運用 × ManyChat構築
投稿の「出口」までつなぐ、コメント→自動DM導線の構築。
解決できる悩み:「リールを投稿しても問い合わせにつながらない」「コメントに反応する自動DMを自分の店用に組みたい」「First Draftで投稿を増やす前に、受け皿の導線を整えたい」「フォロワーは増えたのに売上が変わらない」「運用を仕組み化して、営業中でも回る形にしたい」。ManyChat構築125社の実績から、投稿→コメント→自動DM→来店・購入までの動線を、業種に合わせて設計します。
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