先週火曜の朝、自分の会社をChatGPTに「おすすめ」と聞いてみた
先週の火曜、朝のコーヒーを淹れながら、ふと自分のスマホでChatGPTにこう打ち込んだ。「佐賀 ホームページ制作 おすすめ」。返ってきたのは、知らない制作会社が5社。SUICSの名前は、どこにも無かった。
カップを置いて、今度はGoogleで同じ言葉を検索した。こちらではSUICSはちゃんと上のほうに出る。なのにChatGPTの回答には居ない。この差が何なのか、その朝はずっと頭の片隅に引っかかっていた。
2026年、お客さんは「比較サイトを10個開いて読み比べる」のをやめ始めている。代わりにChatGPTやGeminiに「どこがいい?」と一言聞いて、返ってきた数社だけを検討する。検索の主役が、Googleの青いリンクから、AIが書く回答文そのものへ移りつつある。
つまり、AIの回答の中に自社の名前が出るか出ないかが、これからの集客の入口を左右する。それを決めるのが、SEOの次に来たLLMO(AI検索最適化)だ。今日は、佐賀のひとり社長が自分の会社で実際に試している、LLMOの入門3ステップを残しておく。
SEOとLLMOは、似ているようでまったく別物
整理しておく。SEOは、Googleの検索結果ページで上位に並ぶための施策だ。一方のLLMO(GEO・AIOとも呼ばれる)は、ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexity・Google AI Overviewといった生成AIの「回答そのもの」に、自社を引用・推薦してもらうための施策をいう。
2026年、GoogleにもAI Overview(検索結果の一番上にAIが要約を出す枠)が標準で乗るようになった。ユーザーは青いリンクを踏む前に、AIの要約だけで答えを受け取ってしまう。だからAIの要約に名前が載らないサイトは、検索順位がどれだけ高くても、見てもらえないまま終わりかねない。
数字も出始めている。AI検索経由で流入したユーザーのコンバージョン率は、従来の検索の約4.4倍という報告がある。理由はシンプルで、AIに「おすすめは?」とわざわざ聞く人は、もう買う気でいるからだ。数は少なくても濃い見込み客が来る入口、それがAI検索の正体だと考えている。
自社が今どんな扱いを受けているかは、5分で確かめられる。ChatGPT・Gemini・Perplexityのそれぞれに、自分が取りたい言葉で「◯◯(地域) ◯◯(業種) おすすめ」と聞いてみる。名前が出るか、出るとしてどんな紹介のされ方か、出ないなら代わりに誰が出ているか。この3点をメモするだけで、自社のLLMOの現在地がはっきり見える。SUICSもこの確認を、冒頭の火曜の朝に偶然やってしまったわけだ。まずは現在地を知ることが、すべての出発点になる。
これからは「お客さんのAI」に
選ばれる文章を書く時代だ。
中小企業のLLMO入門、3ステップ
では、何から手をつければいいのか。難しい話に聞こえるが、骨格はたった3つだ。土台→事実→一次情報の順に積み上げる。広告費はかからない。今日から自分の手で着手できるものばかりだ。
なぜSUICSは、LLMOを「自分の会社で」先に試すのか
正直に書くと、冒頭で自社がChatGPTの回答に出てこなかったのは悔しかった。だからこの3ステップは、よそ様に売る前に、まず自分の会社で回している。robots.txtを見直し、全記事に構造化データを入れ、48本の一次情報ブログを積み上げてきた。このブログ自体が、AIに推薦されるよう設計された装置だと考えてもらっていい。
そして気づいたことがある。LLMOで一番重要なのは技術設定ではなく、「現場の一次情報を出し続けられるか」だという点だ。ここはお金で買えない。125社の構築で見た数字、失敗の記録、自分で組んだ仕組みのコスト——SUICSはたまたま、その素材を大量に持っていた。AI検索の時代に強いのは、広告予算が大きい会社ではなく、嘘のない一次情報を持っている会社だと感じている。
「うちもChatGPTに名前を出してほしい」「何から手をつければいいか分からない」という中小企業のために、SUICSはLLMO診断という新しいメニューを用意した。AI/DX支援の一環として、今のサイトがAIに読まれる状態か、事実が機械に伝わる形で書けているか、一次情報の出し方はどうかを棚卸しする。AIに任せる仕事の見極めについては 「AIに任せる仕事・任せられない仕事の見分け方」 記事、ツールの使い分けは 「ChatGPT・Claude・Gemini使い分けルール」 記事も参照してほしい。
「SEOはもう古い」の前に、半年だけ先に動く
誤解のないように言うと、SEOが無価値になったわけではない。GoogleもAI Overviewの材料として通常の検索評価を使っている。だからSEOとLLMOは、片方を捨てる関係ではなく、同じ土台の上に積み重なる関係だ。今までの積み上げは無駄にならない。
ただ、AI検索という入口が立ち上がるこの半年は、先に動いた会社が有利になる。AIは一度「この分野ならこの会社」と覚えると、その印象を引きずる。早く一次情報を積み始めた会社が、後から来た会社より引用されやすくなる。逆に何もしないと、AIの推薦リストから静かに漏れ続ける。AI導入でつまずく中小企業のパターンは 「AI導入で失敗する3つの共通点と回避策」 記事にまとめてある。
あの火曜の朝、自社がAIの回答に居なかった悔しさを、SUICSは仕組みに変えた。同じ景色を見て立ち止まっている中小企業の経営者がいたら、まずは自分の会社名をChatGPTに聞いてみてほしい。そこに名前が無いなら、半年後の差は、今日から始められる。