Notes / Instagram

Instagramのハッシュタグが「最大5個」に。
30個貼りが終わった今、残す5個の選び方

2026.06.04

6個目のタグが、入力フォームに弾かれた朝

5月の終わり、朝のカフェでクライアントのリール投稿を仕上げていた。これまでどおり、定番のハッシュタグをコピペで貼り付けていく。「#整体」「#肩こり」「#地域名」……5個まで打ったところで、6個目が入力フォームに入らなくなった。最初は不具合かと思ってアプリを再起動したが、結果は同じ。Instagramのハッシュタグが、いつのまにか「最大5個まで」に変わっていた。

調べてみると、これは不具合でも一部のテストでもなかった。2025年12月19日にMetaが正式に発表した方針で、投稿とリールで使えるハッシュタグの上限が最大5個(一部アカウントは3個)に絞られている。2026年に入ってから、全アカウントへの適用が静かに進んでいた。長年「タグは30個まで埋めるもの」と信じてきた運用が、一夜にして無効になった瞬間だった。

今日は、この5個制限が何を意味するのか、そして残す5個をどう選ぶか、減らした分の労力をどこに回すべきかを、ManyChat125社の構築現場で見てきた実感とあわせて整理しておきたい。タグを30個貼っていた人ほど、ここで運用を切り替えられるかどうかが、これからの伸びを分ける。

なぜ上限が絞られたのか。タグの役割が終わったから

背景はシンプルだ。Instagram側のAIが、画像・動画・キャプションの中身を直接読めるようになったから。以前のアルゴリズムは、投稿が何についてのものかを判断する手がかりとして、ユーザーが手で付けたハッシュタグに頼っていた。だから「タグを多く正しく付けるほど、関連する人に届きやすい」という時代が長く続いた。

今は違う。AIが映像とテキストを解析して「これは整体院の肩こり改善の投稿だ」と自分で理解する。タグはもう、内容を伝えるための主役ではなくなった。むしろ、投稿内容と関係のない汎用タグを大量に埋めると、アルゴリズムが「この投稿のテーマがぼやけている」と受け取り、パフォーマンスを下げる方向に働く。30個貼りは無駄になっただけでなく、逆効果になったというのが今回の本質だ。

つまり、上限5個は制約というより「答えの絞り込み」を求められている、と読むのが正しい。30個の中に正解を紛れ込ませる戦法が封じられ、5個で投稿のテーマを言い切る設計力が問われるようになった。やることは減るのに、一つひとつの重みは増した。

残す5個の選び方。役割の違う3層から拾う

では、その5個に何を選ぶか。125社の運用で結果が出ているアカウントを見直すと、選ぶタグには明確な「役割の違い」がある。私はこれを3つの層に分けて考えている。タグを役割で埋めると、5個でも投稿のテーマが立体的に伝わる。

Layer 01
大カテゴリタグ(1〜2個)— 何の専門家かを言う
例:#整体院/#パーソナルジム/#ネイルサロン
投稿のジャンルそのものを示す、いちばん太いタグ。検索ボリュームは大きいが競合も多い。ここで投稿の「住所」をアルゴリズムに宣言する役割を持つ。1〜2個で十分で、似た意味のタグを2個重ねる必要はない。
役割
テーマ宣言
1〜2個
競合
大きい
Layer 02
ニッチ・地域タグ(2個)— 届けたい人を絞る
例:#横浜整体/#産後骨盤矯正/#40代ダイエット
ここが5個制限時代の主戦場になる。地域名や悩みの具体名を掛け合わせた中量級のタグは、検索する人の目的がはっきりしているぶん、フォローや問い合わせにつながりやすい。大カテゴリで埋もれる小さなアカウントほど、この層を2個きちんと選ぶことで届く相手の質が変わる。
役割
見込み客抽出
2個
競合
中くらい
Layer 03
コミュニティ・指名タグ(1〜2個)— 関係を作る
例:#自分の屋号タグ/#お客様の声企画名
自分のアカウント名や、続けている投稿企画の固有タグ。検索流入は少ないが、ファンが回遊したり、お客様が投稿を引用したりする「たまり場」になる。数を稼ぐタグではなく、関係を積み上げるタグ。ここを1〜2個用意しておくと、5個の中に資産が育つ枠を残せる。
役割
関係の蓄積
1〜2個
競合
小さい

この3層の配分は、大カテゴリ1〜2、ニッチ・地域2、コミュニティ1〜2で合計5個に収まる。逆に避けたいのは、似た意味のタグを5個重ねること。「#ダイエット #痩せる #減量 #体重 #ボディメイク」は、AIから見れば1個と同じ。5枠ある意味がない。役割の違う層から拾うのが、5個を使い切る発想だ。

具体例で見てみる。横浜で産後ケアをやっている整体院なら、大カテゴリに「#整体」、ニッチ・地域に「#横浜整体」と「#産後骨盤矯正」、コミュニティに屋号タグと「#産後ママの体メンテ」のような企画タグ、という5個になる。これだけで、ジャンル・地域・悩み・つながりの4方向が1投稿でアルゴリズムに伝わる。以前の30個で「#幸せ #日常 #fff #いいね返し」まで埋めていた頃より、はるかにテーマが鮮明だ。タグを増やすほど投稿の輪郭はぼやけていた、と気づくはずだ。

もう一つ大事なのは、5個を毎回コピペで使い回さないこと。大カテゴリとコミュニティの2〜3個は固定でいいが、ニッチ・地域の2個は投稿の中身に合わせて入れ替える。肩こりの投稿なら「#肩こり改善」、産後の投稿なら「#産後骨盤矯正」。投稿の内容とタグが食い違っていると、AIは「テーマがぶれている」と判断する。5個になったからこそ、中身とタグを一致させる手間が効いてくる。

30個から5個へ。
減ったのはタグの数ではなく、
数で誤魔化す逃げ道のほうだ。
Hashtag Strategy 2026
30個貼りから、5個+DM導線への移行図
BEFORE タグ 30個 数で当てにいく 選ぶ手間 大 → 今は逆効果 AFTER タグ 5個 大カテゴリ 1〜2 ニッチ・地域 2 コミュニティ 1〜2 → テーマを言い切る WHERE THE SAVED EFFORT GOES 浮いた労力は「DM導線の整備」へ回す 本文設計・保存される投稿・DMでリスト化する受け皿づくり タグで拾えなくなった分を、関係で積み上げる

本当のテーマは「浮いた労力をどこに回すか」

5個制限の話で見落とされがちなのは、ここで時間が浮くという事実だ。これまで投稿のたびに30個のタグを選び、貼り、入れ替えていた作業が、5個で済むようになる。1投稿あたり数分でも、毎日投稿していれば月に数時間が空く。問題は、その空いた時間をどこに使うかだ。

結論を言うと、DM導線の整備に回すのがいちばん効く。タグで広く拾いにいく時代が終わったぶん、これからは届いた人を確実に「自分のリスト」に変える受け皿が、伸びるアカウントとそうでないアカウントを分ける。フォロワーは借り物、DMでつながったリストは資産。この違いについては 「フォロワー1000人より大事なDMリスト100人の作り方」 に詳しく書いた。

具体的には、保存やシェアされる本文の設計、プロフィールから特典や相談へ導く一文、コメントやDMが来たときに自動であいさつと案内を返す仕組み。タグを30個貼っていた手間を、この3つに振り替えるだけで、同じ投稿数でも問い合わせの数が変わってくる。アルゴリズムの最新の重み付けについては 「Instagramのおすすめを見る側が編集する時代へ」 もあわせて読んでほしい。

「5個に絞ったあとの受け皿」を一緒に作りたいなら

タグを5個に絞るところまでは、今日の記事を読めば自分でできる。難しいのはその次、届いた人を取りこぼさずリスト化する受け皿のほうだ。投稿を見た人がプロフィールに来て、DMを送り、そのまま放置される——この瞬間の取りこぼしが、いちばんもったいない。

SUICSのInstagram集客・ManyChat構築では、投稿で拾った関心を、DMの自動返信からリスト化、相談・予約への動線まで一本につなぐ設計をしている。タグ運用の変化に振り回されるのではなく、「届いた人を確実に資産に変える仕組み」を持っておくと、アルゴリズムが次にどう変わっても揺らがない。DMが冷たく見えない作り方は 「InstagramのDMを自動化したら問い合わせが変わった話」 も参考になる。

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まとめ:5個時代に勝つのは、引き算ができる人

ハッシュタグ最大5個は、サボれる話ではなく、むしろ設計力が試される変化だ。30個の中に正解を紛れ込ませる戦法が使えなくなり、5個でテーマを言い切り、浮いた時間をDM導線に回せる人が伸びる。やることが減ったぶん、一つひとつの精度で差がつく。

まずは次の投稿から、いつもの30個を捨てて、大カテゴリ・ニッチ地域・コミュニティの3層で5個を組んでみてほしい。そして空いた数分を、プロフィールの一文とDMの受け皿づくりに使う。この小さな振り替えが、半年後の問い合わせ数を静かに変えていく。

125社の現場で何度も見てきたのは、ツールやアルゴリズムの変化そのもので勝敗が決まるのではなく、変化のたびに「浮いた手間をどこに回すか」を決められる人だけが伸びていく、という事実だ。タグが30個から5個になったのは、その判断を迫られる小さなきっかけにすぎない。減らした手間を関係づくりに回せるなら、次にInstagramが何を変えても、あなたの集客は揺らがない。

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