Notes / Instagram

Instagramに"自動化"が純正で付いた。
ManyChatはもう要らないのか

2026.07.23

Zoomで画面共有中、見慣れないメニューが目に入った

先週、あるサロンオーナーとのZoomで、相手のInstagramアプリを画面共有してもらいながら投稿設定を一緒に触っていた。設定メニューを下へスクロールしていったとき、これまでなかった項目が目に入って手が止まった。「自動化(Automations)」。プロアカウントの設定の中に、Instagram純正のメニューとして並んでいた。

中を開くと、コメントへの自動返信、キーワードを含むDMの検知、ストーリーへの返信をきっかけにした反応——これまで自分がManyChatで一つずつ組み上げてきたものと、名前がよく似た機能が、アプリの中に最初から用意されていた。オーナーがぽつりと言った。「これ、無料で付いてるなら、ManyChatって要らなくなるんですか?」

この質問は、これから半年で全国の店舗オーナーの口から出てくる。ManyChatを125社に組んできた立場として、ここは正直に線を引いておきたい。純正で足りる人は純正でいい。ManyChatが要る人には、要る理由がある。今日は、その見分け方と、純正から入って詰まったときの現実的なルートを書く。

何が起きたのか:外部ツールの仕事の一部が、アプリの中に入ってきた

まず事実を整理する。Instagramは、メッセージまわりのリード検知をまとめて管理する「自動化(Automations)」というセクションを、アプリ内に追加した。ここで扱えるのは、コメントがついたら自動でDMを送る動線、特定のキーワードを含むメッセージの検知、ストーリーへの返信をきっかけにした反応、そしてDMの中でメールアドレスを受け取ってリードとして保存する、といった機能だ。これまでManyChatをはじめとする外部ツールが担ってきた仕事の"入口部分"が、純正で動く方向に動き出した。

加えて、フォローしてくれた相手に自動であいさつDMを送る「Follow-to-DM」のトリガーも、2026年にMetaから正式に承認された。つまり、フォロー・コメント・ストーリー返信という、店舗が毎日触れる3つの入口に対して、純正のあいさつ・返信を差し込めるようになったということだ。ここだけを見ると、オーナーの「もう要らないのでは」という感覚は自然に出てくる。

ただ、ここで一つ大事な区別がある。今回純正化されたのは、あくまで「反応を1つ返す」ところまでだ。誰が反応したかをタグで仕分けし、次に別の一手を打ち、リストとして資産に積み上げていく——その先の「設計」の部分は、まだ外部ツールの領域として残っている。この境界線がどこにあるかを知らずに純正だけで止まると、せっかく集めたフォロワーを、あいさつを返しただけで取りこぼすことになる。

3つの軸で、純正で足りるか・ManyChatが要るかを見分ける

「純正 vs ManyChat」は、どちらが優れているかという話ではない。自分のビジネスが、入口で1つ反応を返せば足りるのか、それとも反応の先に導線を積みたいのかで、答えが変わる。ここから、その見分けを3つの軸で示す。自分の業種を思い浮かべながら、どちらに寄るかを当てはめてほしい。

Check 01
導線が「1本・分岐なし」で済むか
純正で足りる側:反応を1つ返せば目的が達成される
「コメントしてくれた人に、予約ページのリンクを1つ送りたい」——目的がこれ1本で完結するなら、純正の自動化で足りる。飲食店の予約リンク、美容室のクーポン1枚、イベントの申込ページ1つ。入口から出口までが一直線で、途中で相手によって送り分ける必要がないケースだ。この段階でManyChatを入れても、機能を持て余すだけになる。まずは純正で入口を1本作り、反応が返る手応えをつかむのが正しい順番だ。純正化された今、ここは無料で試せる。
判定
送りたいものが「リンク1つ・特典1枚」で、相手による出し分けが不要 → 純正の自動化で足りる
Check 02
反応した人を「仕分けて・積み上げたい」か
ManyChatが要る側:タグ管理・複数導線・リスト資産化
「Aと答えた人にはこの案内、Bと答えた人には別の案内」「反応した人を興味別にタグで分けて、後日まとめて配信したい」——ここから先はManyChatの領域だ。純正はいまのところ「反応を1つ返す」までで、誰がどう反応したかをタグで仕分け、リストとして貯め、後から別の一手を打つという設計は外部ツールにしかない。講座・サブスク・複数メニューを持つサロン・オンライン物販のように、見込み客を興味度で分けて育てたい業種は、ここが売上を分ける。フォロワーは「反応した瞬間」に仕分けないと、二度と同じ精度では捕まえられない。
判定
相手によって案内を変えたい/反応者をリストに貯めて後日配信したい → ManyChatが要る
Check 03
「複数の入口」を1つの受け皿にまとめたいか
ManyChatが要る側:複数投稿・ストーリー・広告を横断
投稿・リール・ストーリー・プロフィールと、フォロワーが反応する入口は複数ある。純正の自動化はこの入口ごとに個別に設定していく作り方になりやすく、複数の入口から来た人を1つのリストに束ね、全体を横断して管理する視点は弱い。月に何十本も投稿し、複数のキャンペーンを同時に走らせる店舗ほど、入口がバラバラだと「誰にどこまで送ったか」が追えなくなる。ManyChatは、複数の入口を1つの受け皿につなぎ、送信のペースや重複を一括で管理できる。ここは投稿本数が多い事業者ほど効いてくる。
判定
投稿・ストーリー・広告など入口が複数あり、まとめて管理したい/同じ人に送りすぎたくない → ManyChatが要る
純正が奪ったのは「あいさつを返す」仕事。
奪えなかったのは「反応した人を資産に変える」設計。
純正とManyChatの境界線は、いつもそこに引かれる。
Where The Line Is Drawn
純正の守備範囲と、ManyChatの守備範囲
NATIVE vs MANYCHAT フォロワーが反応する コメント・フォロー・ストーリー返信 境界線 Instagram純正の自動化 = 反応を1つ返す(入口) ・コメント→自動DM 1本 ・キーワード検知であいさつ ・Follow→DMであいさつ ・DMでメール1件を受け取る 導線1本・分岐なしの業種はここで十分 ManyChatの領域 = 反応した人を資産にする(設計) ・答えでタグ分け・出し分け ・反応者をリストに貯める ・後日まとめて配信・育てる ・複数の入口を1つの受け皿へ 仕分け・積み上げが要る業種はこちら 純正で入口を作り、資産化が必要になった時点でManyChatへ

現実的な答え:純正で始めて、詰まったらManyChatへ

ここまで読んで気づいた人もいると思うが、「純正 か ManyChat か」という二択で考える必要はない。順番の問題だ。まだ導線を1本も作っていない店舗が、いきなり有料ツールから入る必要はない。まず純正の自動化で、コメント→DMの入口を1本だけ作る。フォロワーがコメントし、DMが自動で届き、そこから予約や問い合わせが1件でも生まれる——この「反応が返ってくる」感覚を先に体験するのが正しい入り方だ。純正化された今、ここはお金をかけずに試せる。

そのうえで、運用していくと必ず「純正だと届かない壁」が来る。「この人には別の案内を送りたい」「反応した人だけ後日まとめて配信したい」「投稿ごとにバラバラの入口を1つにまとめたい」。この壁に当たったら、それがManyChatへ移すサインだ。125社を組んできて分かったのは、うまくいく店舗ほどこの順番を守っているということ。最初から全部を組もうとして力尽きるより、純正で入口の手応えを得てから、資産化の部分だけをManyChatに任せるほうが、結局早く売上につながる。ManyChat側の料金や機能の変化は「ManyChatのAI機能が月29ドルの別料金に」の記事も参照してほしい。

「うちは純正で足りる?ManyChatが要る?」を一緒に見極めたいなら

ここまでの3つの軸を読んで、「理屈はわかったけど、自分の店だとどっちなのかは正直まだ判断できない」と感じた人は多いと思う。それは当然で、この見分けは自分の投稿の入口の数・売りたい商品の種類・お客さんを育てたいかどうかを棚卸ししないと当てはめられないからだ。逆に言えば、そこさえ整理すれば、純正で足りるか・ManyChatが要るかは機械的に決まる

SUICSのManyChat構築では、まず御社のInstagram運用を洗い出して、「どんな入口から人が来ているか」「反応した人に何を送りたいか」「後から育てて売上にしたい商品があるか」を一緒に整理する。そのうえで、純正の自動化で足りる部分はそのまま純正で組み、資産化が必要な部分だけをManyChatで設計する。純正でできることまで有料ツールで抱え込ませない——これが125社を組んできた立場からの、いちばん無駄のない進め方だ。作って終わりではなく、実際にフォロワーがリストに積み上がるところまで並走する。

SUICS Service — ManyChat 構築
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解決できる悩み:「Instagramの純正自動化が出たが、ManyChatを続けるべきか分からない」「コメント→DMの入口を作りたいが、どこから手をつければいいか分からない」「反応してくれたフォロワーを取りこぼしている気がする」「導入したのに設定が複雑で放置している」「純正で足りる部分に無駄なコストをかけたくない」「反応した人をリスト化して後日の売上につなげたい」。運用の棚卸し→純正とManyChatの線引き→設計・構築→定着まで、非エンジニアの個人事業主・店舗に伴走します。
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