Notes / Marketing

SNS集客と公式HP、
結局どちらにお金をかけるべきか

2026.01.15

事業1年目、HPに30万円かけて1年間眠らせた話

事業を始めて2ヶ月目に、知り合いの制作会社に30万円を払ってホームページを作った。「事業者なら、ちゃんとしたHPがないと信頼されない」と思ったからだ。

結果から書く。その HP は、半年間ほぼ誰にも見られなかった。月のアクセス数は数十回。問い合わせ件数はゼロ。投資した30万円は、ほぼ寝た状態になった。

逆に、同じ時期に始めたInstagram投稿(無料)の方が、フォロワーが少しずつ増えて、月3〜5件の問い合わせが来るようになった。あの時、HP30万円分の予算をInstagram投稿用のカメラ機材+ManyChat構築に使っていたら、初年度の売上は3倍は違っていた、と今でも思う。

あの頃の自分のような迷いを、相談で受けることが多い。「SNSとHP、結局どちらにお金をかけるべきか?」——今日は、HP制作とManyChat構築(SNS集客)の両方を125社で手がけてきた立場から、フラットな答えを書く。事業フェーズと業種で答えが180度違うので、判断軸を明確に整理する。

そもそもSNSとHPの本質は別物

「SNS vs HP」と並列で比較されがちだが、この2つは役割がまったく違う。同じ予算枠を奪い合うものではなく、事業の異なる段階で必要になるインフラだ。

SNS
「新しい人と出会う」場所
役割:認知拡大・新規顧客との接点づくり
強み:無料で始められる/即効性/拡散力
弱み:プラットフォーム依存/消費される情報
必要時間:毎日30分〜2時間
HP
「決断してもらう」場所
役割:信頼の証明・問い合わせ受付・購入導線
強み:資産として残る/検索流入/信頼基盤
弱み:初期費用がかかる/更新の手間/集客には弱い
必要時間:制作1〜3ヶ月+月1回程度の更新

つまり、SNSは「集客装置」、HPは「成約装置」。同じ「集客」と一括りにすると判断を間違える。事業がどのフェーズにあるかで、どちらに投資するかの答えが決まる。

事業フェーズ別の投資配分3パターン

SUICSが125社で見てきた、最も成果が出やすい投資配分を3つのフェーズに分けて書く。月商規模を目安にしているが、業種により幅がある。

Phase 01
立ち上げ期(月商0〜30万):SNS全振り、HPは「最小構成」
予算規模:月3〜10万円/フェーズ期間:6〜12ヶ月
立ち上げ期は「自分のサービスが市場に求められているか」を検証するフェーズ。お金より時間を使う段階で、HP制作に大きな予算をかける必要はまだない。SNS(特にInstagram)で日々発信して、お客さんの反応を取りに行く。
推奨投資配分
80% SNS Instagram運用+ManyChat構築(DM自動化)/撮影機材/投稿クオリティ向上
20% HP 最小構成(プロフィール+お問い合わせ)でOK。Wix・Studio・ペライチで自作OK
  • SNS投資の例 :Instagram撮影機材(5万)/ManyChat構築(外注の場合の予算)/投稿テンプレ用Canva
  • HP投資の例 :ペライチ・Studio無料/ドメインのみ年1000円程度/自分で作って公開
  • このフェーズの罠 :いきなり30万円のHP制作を発注して、後悔するパターン
Phase 02
成長期(月商30〜100万):SNS継続+HPで信頼基盤を整える
予算規模:月10〜30万円/フェーズ期間:6〜18ヶ月
SNSで認知が広がってきた段階。「信頼の証明」を求めるお客さんが増えてくる。検索でも「○○さん 評判」「○○さん 公式サイト」と調べられる頻度が増えるので、ここでHPに本格投資する。SNSで集めた人を「決断させる」装置を整えるイメージ。
推奨投資配分
50% SNS Instagram運用継続+ManyChat本格化/プロ撮影/月の広告予算
50% HP 本格的なHP制作(LP含む)/コピー込みのプロ制作/決済機能
  • SNS投資の例 :ManyChat Pro月額/プロ撮影/月の広告予算3〜5万
  • HP投資の例 :LP制作(10〜15万)/HP制作(30〜50万)/決済システム連携
  • このフェーズの罠 :HPだけ作って、SNSの投稿頻度を落としてしまうパターン
Phase 03
安定期(月商100万〜):SNS×HPを統合してファネル化
予算規模:月30万〜/フェーズ期間:継続
月商が100万を超えると、SNSもHPも両方が日常的に動いている状態。ここから先は「両方をどう連携させるか」が勝負。SNS→ManyChat→HPランディングページ→決済の流れを統合して、自動化ファネルを組む段階。
推奨投資配分
40% SNS 運用継続+広告予算拡大/コンテンツ制作チーム
30% HP LP複数本制作/A/Bテスト/SEO強化
30% 統合 SNS→HP→決済のファネル統合/自動化/メルマガ/継続課金
  • SNS投資の例 :継続運用+広告10万/月/コンテンツ外注
  • HP投資の例 :LP複数本/A/Bテストツール(月3万)/SEO記事制作
  • 統合投資の例 :systeme.io・MailChimp等のメルマガ/自動化スクリプト構築
SNSとHPは「対立軸」じゃない。
事業フェーズで投資配分を変えれば、
両方が事業を加速させる。
Investment Decision Flow
SNS vs HP 投資判断フローチャート
あなたの月商は? PHASE 01 0〜30万円 PHASE 02 30〜100万円 PHASE 03 100万円〜 SNS 80% HP 20% 最小構成HP+SNS全振り SNS 50% HP 50% 本格HP制作で信頼基盤 SNS 40% HP 30% 統合 30% ファネル化 フェーズで配分は変わるが、両方育てる SNSは集客/HPは決断 どちらか1つに絞るのは、長期的には機会損失

業種別「どちら優先」の傾向

フェーズだけでなく、業種でも優先順位は変わる。125社で見えてきた業種別の傾向を表にまとめる。

業種
SNS優先度
HP優先度
推奨パターン
整体院・美容室
★★★
★★
Instagram+ManyChat主力/HPは小規模で予約導線のみ
コーチング・コンサル
★★★
★★★
SNS発信+HPで実績・信頼を見せる両輪が必須
飲食店
★★★
Instagramの写真投稿が命。HPは基本情報のみでOK
BtoB・専門サービス
★★★
HPの完成度が信頼の要。SNSは補助
ECサイト・物販
★★★
★★★
SNSで集客→HP/ショップで購入。両方ないと売れない
士業(弁護士・税理士)
★★★
HP+ブログでSEO流入が王道。SNSは控えめ

自分の業種が表に当てはまる場合は、まずその推奨パターンから検討する。当てはまらない場合は、「お客さんはどこで自分のサービスを知るか」「決断する前に何を見るか」を1人のお客さんを思い浮かべて考えると、答えが見えてくる。N1思考の話は 「投稿しているのに反応がない3つの本当の原因」 でも書いている。

「両方やる」前に、避けたい3つの失敗

SNSもHPも両方育てるのが理想だが、よくある失敗3つを先に書いておく。

  • 失敗①:立ち上げ期にいきなり高額HP制作 :30万〜50万かけて、サービス内容が定まる前にHP作る。半年後に内容が変わって、また作り直し
  • 失敗②:成長期にSNS投稿を止める :HP公開と同時に「これで集客できる」と勘違いしてSNS投稿が止まる。半年後、新規流入がゼロに
  • 失敗③:両方バラバラに運営して、動線が繋がっていない :SNS投稿でHPに誘導しない。HPから問い合わせしてもメルマガがない。各装置が孤立して、機会損失が積み重なる

失敗①②③を避けるには、事業フェーズに応じた優先順位を最初に決めて、半年に一回見直すのが基本。マーケティング全体像の話は 「集客→リスト→販売、自動化の全体像」 記事でも整理している。

「自分のフェーズと業種でどう投資するか相談したい」とき

事業フェーズと業種で投資配分が決まる、と書いたが、「自分のケースで具体的にどうするか」を1人で判断するのは難しい。「もう少しSNSに振った方がいいか」「そろそろHPに本格投資すべきか」、こういう判断こそ、外部の視点が役立つ。

SUICSは、ManyChat構築(SNS集客)とHP/LP制作の両方を125社規模で手がけている。だから、SNSに偏った提案も、HPに偏った提案もしない。御社の事業フェーズと業種を見て、フラットに優先順位を提案する。「ManyChatだけ売りたい」「HPだけ作らせたい」というポジショントークが入らない。

SUICS Service — マーケティング全体設計
SNS集客+HP/LP制作、フラットに優先順位を提案します。
解決できる悩み:「SNSとHPどちらに投資すべきか判断できない」「立ち上げ期で予算配分に迷っている」「成長期に入りHPを本格化するタイミングが分からない」「業種に合った投資パターンを知りたい」「ManyChat構築とHP制作両方を一社で進めたい」。フェーズと業種に応じた投資配分から、構築・制作まで一気通貫で承ります。
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