SUICS SCHOOL — Slide Textbook

AI社員と働く、
1人会社の教科書

道具として「使う」から、社員として「任せる」へ。

SUICS合同会社 緒方 伸也
How to Use

この教材の使い方

操作

矢印キー(↑↓)またはクリックでページ送り。スマホはスクロールでOK。

中身

ここに出てくる時刻表・分業・失敗談は、講師の会社で毎日実際に回っている実物です。

対象

1人法人・個人事業主・小さなチームの経営者。毎日が作業で埋まっている人のための教材です。

この教材は無料公開です。役に立ったら、同じ働き方の仲間にURLごと共有してください。

Instructor

講師紹介

緒方伸也

緒方 伸也おがた しんや

SUICS合同会社 代表(佐賀県)— 1人法人

実績

BtoC案件 125社以上 を担当(DM自動化・Web制作・業務自動化)

現在

複数のAI社員が毎朝自動で働く1人会社を実運用中

この教材

その会社の中身を、失敗ログごと公開します

Agenda

この教材の流れ

01

1人会社の限界 全部自分でやる経営は、なぜ詰むのか

02

組織の共有脳=記録 AI社員が働ける唯一の条件

03

AI社員の雇い方 分業表・手順書・時刻表

04

運用のリアル 実際に起きた失敗・安全ルール・人間に残る仕事

05

経営への接続 量の変化と、小さく始める設計図

Goal

読み終わる頃、あなたの会社に
「最初のAI社員」の採用計画がある。

ツールの使い方の話はしません。
組織の作り方の話をします。

Part 1

1人会社の限界

がんばり方を変えないと、どこかで必ず止まる。

The Wall

「全部自分」の経営は、時間の奪い合いになる

📦 本業

納品・接客・制作。売上に直結するが、やっている間は他が全部止まる。

📣 発信

ブログ・SNS・お知らせ。「大事なのは分かってる」が、いつも後回しに。

🧾 管理

経理・記録・振り返り。夜にやろうとして、寝る。

問題は能力ではなく構造です。1人の時間は増えないのに、仕事の種類は増え続ける

The Shift

道具のAIと、社員のAIは別物

🔧 道具としてのAI

聞けば答えてくれる。
でも、あなたが席に座って頼まないと何も起きない。

→ 時間の節約にはなるが、時間は空かない

🧑‍💼 社員としてのAI

役割と手順と出社時刻を持っていて、あなたが寝ていても決まった仕事が終わっている。

→ あなたの時間そのものが空く

違いを生むのは、AIの性能ではありません。役割・手順・時刻を与える「組織設計」です。

Real Example

実物公開:SUICSの朝の時刻表

講師が起きて仕事を始める前に、AI社員たちはここまで終わらせています(実運用中のスケジュール)。

06:00

日報係——今日の日報(daily-note)の雛形を自動作成

07:00

連載ライター——X(旧Twitter)の連載記事を1本生成

08:00

ネタ職人——業界ニュースを調査し、今日のネタTOP3をレポート

09:00

記事参謀——TOP1のネタをブログ記事に。サムネ・サイト登録まで

10:00

ポッドキャスト係——その記事を12分の音声台本に変換

10:30

インデックス係——新記事の検索登録リストを作成

22:30

夜の締め係——1日の記録を集計し、日報を締めて翌日の台本まで用意

Part 2

組織の共有脳=記録

AI社員が働ける唯一の条件の話をします。ツール選びより先に、ここです。

The Condition

AI社員は、人間の新入社員と同じ

優秀な人を採用しても、会社のことを何も教えなければ働けません。

AIも同じです。あなたの商品・お客様・昨日までの経緯を知らないAIは、誰にでも言える一般論しか出せません。

つまりAI社員の性能は、会社の「記録」の量と質で決まります。

これが、ツールの話より先に「記録」の話をする理由です。

Diary First

1日5分。今日のことをAIに話して、ためる

やることはこれだけです。手書きの日記帳は使いません。

Prompt — 毎日この形で
今日あったこと・やった仕事・お客様とのやり取り・結果・反省点・気づきを話します。
(思いつくまま話す)
この内容を .md ファイルに書き出して、「日記」フォルダに保存しておいてください。

この記録が、翌日からAI社員たちの「会社の共有脳」になります。
発信のネタも、振り返りも、引き継ぎ資料も、全部ここから生まれます。

※ お客様の氏名・連絡先・契約金額などは、そのまま書かず匿名化を(「A社」「常連のお客様」など)。詳しくはPart 4の「安全に雇う最低ルール」へ。

▶ この手順は画像つきの無料ガイドにしてあります → Claudeに今日の日記を書かせて、ファイルで残す方法

Three Books

SUICSの「3つの帳簿」(実物の構成)

記録は3種類に分けると、AIが使いやすくなります。全部ただのテキストファイルです。

📓 日報

その日の出来事・数字・気づき。毎朝AIが雛形を作り、夜にAIが締める。
=会社の「今」

📚 活動ログ

やった仕事を1件1エントリで時系列に。成果物の場所・直した点まで。
=会社の「歴史」

🩹 教訓ログ

失敗と、その原因と、次のルール。ここが一番の資産。
=会社の「免疫」

AI社員が参照できる場所に帳簿を置き、仕事の前に読ませる
記録=マニュアル不要の引き継ぎ書になります。

Part 3 — Core

AI社員の雇い方

この教材の核心。分業表 → 手順書 → 時刻表 の3点セットです。

Step 1 — Org Chart

分業表:頭脳と手足でAIを分ける

🧠 頭脳役(高性能なAI)

仕組みの設計・例外への対応・失敗の原因分析。
考える仕事を任せる。

🖐 手足役(軽くて安いAI)

手順書どおりの定型作業を毎日実行。
回す仕事を任せる。SUICSの場合、コストは数分の一に。

人間の会社と同じです。設計者と実行者を分けると、品質を保ったままコストが下がる
SUICSではこれを「分業表」という1枚のファイルで管理しています。

※ コストはモデル料金・サブスクリプション・実行回数によって変わります(2026年7月時点の各社料金を確認)。

Step 2 — Manual

手順書:1回できたら、文書にする

やり方

うまくいった仕事の直後に、AIに「今のやり方を手順書にまとめて保存して」と頼むだけ

効果

次回から「手順書どおりにやって」の一言で済む。定型作業なら、安いAIでも品質をかなり安定させられる

育て方

失敗したら手順書を直す。手順書は使いながら賢くなる会社の資産

SUICSでは投稿生成・記事制作・仕入れ判断など、繰り返す仕事はすべて手順書化しています。

Step 3 — Role

辞令の出し方:役割・仕事・提出先

📷 保存推奨。AI社員への「辞令」はこの型で書きます。

辞令テンプレート
あなたはうちの会社の【役割:ネタ職人】です。
毎朝【時刻:8時】に、【仕事:業界ニュースを調べて今日のネタTOP3を選ぶ】
結果は【提出先:レポートフォルダ】に保存し、【判断基準:手順書◯◯】に従ってください。
迷ったら勝手に進めず、「要確認」と書いて残してください。

ポイントは最後の1行。「迷ったら止まって報告」まで指示するのが、事故らない辞令です。

Step 4 — Schedule

時刻を与える:「頼んだら動く」から「毎日動く」へ

頼むたび実行

あなたが覚えていないと動かない。
=結局あなたがボトルネック。

スケジュール実行

「毎朝8時に」と一度決めれば、あなたが忘れても会社は回る

Cowork等のAIエージェントには予約実行(スケジュール)機能があります。
出社時刻を与えた瞬間、AIは道具から社員になります。

※ 多くは有料プランで、利用環境やファイル接続の条件があります。使うツールによって「できる自動実行・できない自動実行」が異なるため、導入前に各サービスの最新情報を確認してください(2026年7月時点)。

First Hire

1人目のAI社員は、この3条件で選ぶ

いきなり大きな仕事を任せないこと。最初の採用は「確実に成功する枠」から。

1

毎日やっている

頻度が高いほど、自動化の回収が早い。

2

手順を言葉にできる

「なんとなくやってる」仕事はまだ早い。説明できる仕事から。

3

失敗しても死なない

お金・契約・顧客対応は後回し。まず社内向けの仕事で練習。

おすすめの初仕事:日報の雛形づくり/発信ネタの収集/ファイル整理

Part 4

運用のリアル

ここからは、教材ではあまり語られない話。
SUICSで実際に起きた失敗と、安全に雇うためのルールです。

Real Failure 1

自動化は、無言で死ぬ

ある朝、ネットワーク障害で10時台のAI社員が2人連続で停止。
エラーを叫ぶでもなく、ただ静かに成果物が生まれていなかった
気づいたのは午後。朝のパイプラインの後半が丸ごと欠けていた。

教訓

自動化は「落ちたことに気づく仕組み」までがセット
成果物の有無を毎日確認する場所(日報)を決めておく。

Real Failure 2

AIは速い。でも、前提と検算を欠くと全部違う

物販事業で、AIに約1,000商品の仕入れ判断を任せた。処理は一瞬だった。
でも人間が渡した手数料率の前提が古かった
公式サイトを確認し直したら料率が違い、全商品の上限額を計算し直しになった。

教訓

AIは計算や読み取りを間違えることもあります
前提のチェックと検算——料率・契約条件・日付の確認は、人間の仕事。

▶ この「検算しながらAIに任せる」を手で1回やってみるなら → クレカ明細3社分を、Claudeに仕分けさせる方法(無料ガイド)

Real Failure 3

作る速度が上がると、「出す」が詰まる

AI社員のおかげで、1日で講座3本と記事を作れた日があった。
ところが夜、日報を見て気づいた。全部「未公開」のまま溜まっていた
ボトルネックは制作から、公開作業(アップ・設定)に移っていた。

教訓

AIで一部を速くすると、ボトルネックは必ず別の場所に移る
週1回、日報から「詰まり」を探して次の自動化を決める。

Safety Rules

AI社員を安全に雇う、最低ルール5つ

📷 保存推奨。便利さの前に、これだけは最初に決めてください。

1

顧客名・住所・契約情報は必要最小限に。書くなら匿名化(「A社」「常連のお客様」)

2

パスワード・決済情報・秘密情報は、AIに入れない

3

投稿・送信・購入・削除は、最初は必ず人間が承認してから実行

4

毎朝、成果物とエラーを確認する(自動化は無言で死ぬ・実話1)

5

AIに任せた仕事はログに残す。何をいつ任せたか、後から辿れるように

Human's Job

それでも、人間にしかできない4つの仕事

🎯 決める

何をやるか・やらないか・いくらで売るか。方針はAIに任せない。

🔍 前提を疑う

料率・規約・日付。AIの計算より、渡した前提をチェックする。

✍️ 記録する

今日あったことを話すのは人間だけ。共有脳の燃料補給。

🤝 責任を取る

出す前の最終確認と、出した後の責任。ここは絶対に譲らない。

Part 5

経営への接続

仕組みは目的ではありません。何が変わるのかの話をします。

The Change

変わるのは、まず「出せる量」

SUICS(1人法人)がAI社員と回している実際の量です(2026年7月時点)。

70本超

公開済みブログ記事。ネタ収集→執筆→登録準備まで毎朝自動

7投稿/日

Threads。実働30分/日の仕組みで毎日

9教材

この学習サイトの講座・教材数。制作もAIと分業

個人の「がんばり」では届かない量が、仕組みなら普通に出ます
量が出ると、発信・商品・改善の打席数がすべて増えます。

Weekly Review

週1回、会社の健康診断もAIに

日報が7日分たまったら、週次レビュー係の出番です。

Prompt — 毎週日曜
今週7日分の日報フォルダを読んで、
①今週の成果と数字 ②止まっている仕事(ボトルネック) ③来週の最優先1つ
をレポートにまとめてください。教訓ログに追記すべき失敗があれば提案してください。

経営者が忘れていても、会社が自分で振り返る。記録がたまるほど診断は鋭くなります。

▶ まず手動で1回試すなら、画像つきの無料ガイドへ → 1週間の日記をClaudeに読ませて、振り返らせる方法

Roadmap

小さく始める設計図(30日)

今日

記録を始める——今日あったことをAIに話して.mdで保存(5分)

今週

1人目を採用——3条件で仕事を選び、辞令テンプレートで役割を与える

今月

時刻表を作る——毎朝1本の自動実行+週次レビューで「次の採用」を決める

最初のAI社員が1人働き出せば、あとは週次レビューが次の採用計画を教えてくれます

Summary

この教材のまとめ

1

AIは「道具」ではなく「社員」として組織に入れる(役割・手順・時刻)

2

AI社員の性能は記録(共有脳)で決まる。日報・活動ログ・教訓ログ

3

頭脳役と手足役の分業表手順書で、品質とコストを両立

4

安全は仕組みで作る。承認・確認・ログ・前提チェックは人間の仕事

5

まず今日の記録5分から。1人目の採用は「失敗しても死なない仕事」

One Last Thing

1人で経営しない。

1人会社の「1人」は、抱え込むという意味ではありません。
あなた+記録+AI社員たち
今日の日記5分が、その会社の設立登記です。

Next Steps

続きは、SUICS SCHOOLで

この教材の「実装編」にあたる講座があります。一部レッスン無料公開中。

組織の考え方(この教材)× 実装スキル(Cowork講座)で、最初のAI社員が現実になります

今日の一歩から始めるなら → 日記を書かせるガイド / 週次レビューのガイド(どちらも無料・画像つき)

疑問が残ったら → よくある質問(FAQ)(安全・費用・始め方・学校での利用まで回答集があります)

SUICS SCHOOL

3つの教科書で、
AI時代の働き方を実装する。

SUICS合同会社 緒方 伸也

suics.jp/school

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